×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
・
二十歳くらいまで暗がりが怖くて、
電気をつけたまま寝ていたボクも、
気付いたら、
暗くても平気で寝られるようになった。
・
高校の時、
ボクらの学園祭が終わり、
「一生忘れないだろう」と
実行委員会室のドアを閉めたことを、
つい最近思い出した。
・
そしてその3年後、
京都大学に入ったボクは、
カウンセリングに通っていた。
・
専門は物理だったけど、
全てのことを知りたいと思った。
そしてあらゆる本を読みあさった。
フェルナン・ブローデルの「歴史集成」
マルクスやマクロ経済学。
プラトン「ソクラテスの弁明」そしてサルトル。
挙げ始めたらキリのない世界の知恵の集積。
底の見えない経験と論証の数々に、
気付いたら、
一日中、目眩に悩まされていた。
どこに焦点を合わせていいのか分からなかった。
・
なぜか猫と話してみたり、
夢の中に、
過去の偉人が現れて、
ボクの無知を嘲笑って消えた。
まったく意味がわからない。
・
授業は行きたくなかった。
ボクにとって、人が多すぎた。
バイトを4つも掛持ちしていたので、
やらなきゃいけないことは沢山あった。
でも気付いたら、
自分の携帯を踏みつぶして壊していた。
・
なによりまず、
自分の精神状態を立て直す必要があった。
一度すべてをストップして、
着地をする必要があった。
そんなときに、
教授にカウンセリングを勧められた。
・
カウンセリングの先生が言うには、
ボクが最初に訪れたときは
一度も目を合わさずに帰ったらしい。
ただ、
それから半年近く、
通い続けた。
・
紹介状を書かれたときは、
状況が理解できなくて、
病人みたいじゃないかと、
とにかく泣いた。
・
カウンセラーの先生は本当に優しかった。
あの時の恩は計り知れない。
・
ただ、今思う。
なんであんなドンゾコが生まれたんだろう。
・
あの時の気持ちは、
「責任を全うしなきゃ」
と
「知りたい」
だけだったはずなのに、
なんでだろう。
・
いまでも答は出てこない。
ただ、イチ理系のハシクレとして、
「解無し」
も論理的帰結の一つだと、
いまでは分かっている。
・
「解無し」
ボクは論理という宗教を信じる。
ボクは数字という宗教も信じている。
物理という宗教も信じている。
あれはきっと、
「解無し」だったんだろう。
・
いまでも、
ボコボコに踏みつぶされた携帯電話は、
ボクの部屋のテレビの前に置いてある。
・
存在しない解を求めて、
走り続けたあの1年半。
絶対に解けるんだと、
信じてやまなかった当時の感情を、
その携帯だけが表している。
二十歳くらいまで暗がりが怖くて、
電気をつけたまま寝ていたボクも、
気付いたら、
暗くても平気で寝られるようになった。
・
高校の時、
ボクらの学園祭が終わり、
「一生忘れないだろう」と
実行委員会室のドアを閉めたことを、
つい最近思い出した。
・
そしてその3年後、
京都大学に入ったボクは、
カウンセリングに通っていた。
・
専門は物理だったけど、
全てのことを知りたいと思った。
そしてあらゆる本を読みあさった。
フェルナン・ブローデルの「歴史集成」
マルクスやマクロ経済学。
プラトン「ソクラテスの弁明」そしてサルトル。
挙げ始めたらキリのない世界の知恵の集積。
底の見えない経験と論証の数々に、
気付いたら、
一日中、目眩に悩まされていた。
どこに焦点を合わせていいのか分からなかった。
・
なぜか猫と話してみたり、
夢の中に、
過去の偉人が現れて、
ボクの無知を嘲笑って消えた。
まったく意味がわからない。
・
授業は行きたくなかった。
ボクにとって、人が多すぎた。
バイトを4つも掛持ちしていたので、
やらなきゃいけないことは沢山あった。
でも気付いたら、
自分の携帯を踏みつぶして壊していた。
・
なによりまず、
自分の精神状態を立て直す必要があった。
一度すべてをストップして、
着地をする必要があった。
そんなときに、
教授にカウンセリングを勧められた。
・
カウンセリングの先生が言うには、
ボクが最初に訪れたときは
一度も目を合わさずに帰ったらしい。
ただ、
それから半年近く、
通い続けた。
・
紹介状を書かれたときは、
状況が理解できなくて、
病人みたいじゃないかと、
とにかく泣いた。
・
カウンセラーの先生は本当に優しかった。
あの時の恩は計り知れない。
・
ただ、今思う。
なんであんなドンゾコが生まれたんだろう。
・
あの時の気持ちは、
「責任を全うしなきゃ」
と
「知りたい」
だけだったはずなのに、
なんでだろう。
・
いまでも答は出てこない。
ただ、イチ理系のハシクレとして、
「解無し」
も論理的帰結の一つだと、
いまでは分かっている。
・
「解無し」
ボクは論理という宗教を信じる。
ボクは数字という宗教も信じている。
物理という宗教も信じている。
あれはきっと、
「解無し」だったんだろう。
・
いまでも、
ボコボコに踏みつぶされた携帯電話は、
ボクの部屋のテレビの前に置いてある。
・
存在しない解を求めて、
走り続けたあの1年半。
絶対に解けるんだと、
信じてやまなかった当時の感情を、
その携帯だけが表している。
PR
Comment
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。